人生の意味を感じる方法 - 自分を意味する何かを残す

幸せとリソースの同値性

前回の記事でも書きましたが, 人間は, 進化的に有利な状況に幸せを, 不利な状況に不幸を感じるよう進化しました。進化的に有利な状況とは自分の遺伝子が存続しやすい状況, 不利な状況とは自分の遺伝子が存続しにくい状況のことです。

以下, 自分の遺伝子を存続しやすくする要因をまとめて「リソース」と呼びます。この言葉で言い換えると, 人間は, リソースの保持・獲得を意味する状況に幸せを感じ, リソースの欠落・喪失を意味する状況に不幸を感じるように進化した, と言えます。

例えば, 食事・運動・睡眠・治癒が幸せなのは健康というリソースの保持・獲得を意味するためです。上達・成功が幸せなのは能力というリソースの保持・獲得を意味するためです。他者の承認が幸せなのは所属というリソースの保持・獲得を意味するためです。

また, 安全・清潔・自然が豊かな環境や, 優秀・協力的な集団に幸せを感じるのは, そのような環境が生存上のリソースを意味するためです。適齢期の魅力的な異性が存在する環境に幸せを感じるのは, そのような環境が繁殖上のリソースを意味するためです。

このように, 幸せを感じることとリソースの保持・獲得を認識すること, 不幸を感じることとリソースの欠落・喪失を認識することは, ほぼ同じです。この仕組みにより, 人は自分の遺伝子の存続に向けて歩を進めるのです。

自分を意味する何かを残すこと

そのため, 人間は自分の遺伝子の存続を強く示唆する状況で「人生の意味」と言えるような根本的な幸せを感じます*1。例えば, 恋愛・結婚・子孫の誕生・子孫の成長・子孫の結婚 等は自分の遺伝子の存続を強く示唆するため, 深い幸せを与えます。

とはいえ, 人生の意味を感じるために子供は必要不可欠ではありません。人間は「自己」を抽象的に捉えているためです。従ってより一般的には, 「自分を意味する何か」が後世に残ると感じるとき, 人は人生の意味を感じることができます。

例えば, 自分の子供に限らず, 自分の記憶・名前・作品・思想・技術が後世に残ると感じるとき, 人は人生の意味を感じます。自分が助け育てた子供・動物・自然, 自分が貢献した社会・世界が後世に残ると感じるときも, 人は人生の意味を感じます。

 

まとめると, 人は「自分を意味する何かを残す」ことに「人生の意味」を感じます。そして, 「自分を意味する何かを残す」ためのリソースの保持・獲得を認識するとき, 人は幸せを感じ, そのようなリソースの欠落・喪失を認識するとき, 人は不幸を感じます。

従って幸せになるには, そのようなリソースの保持・獲得の認識を促進し, 欠落・喪失の認識を抑制するのが本質的に重要です。その方法は次回以降の記事で書きます。

 

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*1:ここで言う「人生の意味」は客観的に存在する意味ではなく主観的に感じる意味です。このことに関しては前回の記事で説明しているのでご参照ください。

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